
「パンが膨らまない」ってお悩み相談をネット上でよく見かけるんだよね
レシピの用意OK。材料もバッチリ揃ってる。よし、パンを焼いてみよう!
と、パン作りを始めてみたものの、レシピ通りの時間になっても生地が膨らまない・・・。
「レシピ通りにやっているのに、なぜ膨らまないの?」
パンがしっかり膨らむのには、ちょっとしたコツやポイントがあるんです。
この記事では、パンが膨らまない原因と解決策について解説します。
ふっくらと膨らませるためのコツもお伝えしますので、ぜひ美味しいパン作りを成功させましょう。
パンが膨らむ仕組みって?
パンが膨らむのは、生地が「発酵」をするためです。
ここでは、発酵について説明した後、パンが膨らむための重要なポイントを3つ紹介します。
パン生地は、グルテン形成によって網目状に絡み合った構造になっています。
発酵とは、イースト菌の活動によって出るガスが、その網目に入り込んで全体を膨らませることです。
発酵が上手くいくためには、イースト菌の良好な活動が欠かせません。

イースト菌が元気に活動しやすい環境を整えてあげることが、パンが膨らむための重要なポイントというわけ!
上手な発酵のポイントは以下の3つです。
パンの香りや旨味を引き出す役割もある発酵は、イースト菌の活動にかかっています。
この仕組みを理解して、パン作り成功の第一歩にしてくださいね。
「グルテン」について、こちらの記事で詳しく説明しています↓
パンの発酵時に膨らまない原因と解決法 よくある6例
パンの発酵時に膨らまない場合のよくある原因6例を紹介しますね。
それぞれの解決法も併せて解説します。
1.イーストの入れ忘れ・イーストが古い
2.生地の温度が低い
3.こねが足りない
4.こねの段階で生地が切れている
5.材料が適切でない
6.仕上げ(最終)発酵前の成形がうまくとじられていない
1.イーストの入れ忘れ・イーストが古い・イーストが弱っている
イースト菌を入れ忘れてしまった、もしくはイースト菌が弱っていると発酵は進みません。
パンの発酵には、イースト菌の活動が大きく関わっています。
イーストの保存状態がよければ、イーストの発酵力がありますが、
古かったり保管状態が悪かったりすると、発酵力が弱くなりやすく生地が膨らまない原因になります。

イーストは温度変化に敏感!
冷蔵庫の開閉が多いなら冷凍保存が良いよ!
イーストは密封して温度の変化の少ない冷蔵庫で保管し、元気な状態をキープしましょう。
イーストが使えるかどうか見分ける方法
35℃程度のお湯を50cc用意します。
イースト小さじ1と砂糖小さじ1を加えて混ぜ、10分程おきます。
ガスが発生し表面がブクブクと泡立ってきたら、イースト菌が活動している証拠です。
変化がなければ弱っていると判断し、新しいものを使いましょう。
イーストの入れ忘れに気が付いたら
イーストの入れ忘れに気が付いた場合、やり直しが可能です。
発酵途中や、作るものが菓子パンや総菜パンなどの小型パン、食パンであれば気が付いた時点で即投入しましょう。
イーストの入れ方
ドライイーストの場合、ごく少量の水で溶き(練るイメージ)生地になじみやすくするのがポイントです。投入したら、全体に混ざるまで再度こねて発酵をやり直します。
おすすめの使いやすいイースト
サフ インスタントドライイースト 赤
通称「赤サフ」と呼ばれるこちら、予備発酵なしで簡単。基本的なおうちパンならだいたいこれを使えば間違いないです!(125g、500g、3g×20Pとサイズも揃っています)
※金サフというのもありますが、そちらは糖度が高い甘ーいパン生地に使います。通常は、この赤サフがおすすめです^^
2.パン生地の温度が低い
パン生地の温度が低いと、発酵が進まず膨らみにくくなります。
パンの発酵の適温は30℃~40℃
もし、生地の表面を触って冷たいと感じるようなら、温かい場所に移して時間を追加しましょう。
40℃くらいの湯せんで温めるのもいいですよ。
乾燥しないようボウルにラップをかけてくださいね。

オーブンの発酵機能を活用すると適温キープが簡単だよ!
3.こねが足りない
こねが足りないことも、パンが膨らまない一因になります。
パンが膨らむには強いグルテンが必要ですが、こね不足の場合、充分にグルテンが形成されません。
グルテンが少ないと、イーストから発生したガスが生地から抜けてしまい、生地が膨らみづらくなります。
充分にこねる → グルテンが形成される → ガスがグルテンの網目に入り込む → パン生地を持ち上げて膨らむ
しっかりこねることでグルテンが形成され、発酵時の膨らみにボリュームが出ますよ!
発酵時に高さが出ないと感じたら
指に小麦粉を付けて生地に差し込んでみてください。
穴がふさがらなければ発酵は完了しています。次の工程に移りましょう。

充分にこねるには
手ごねの場合、こねすぎることはまずありません。
しっかりとこねたり、たたきつけたりして表面がなめらかになるまで生地を鍛えて、弾力を出すことを目指しましょう。
4.こねの段階で生地が切れている
こねている最中に生地が切れてしまうと、膨らみが悪くなります。
パン生地をこねるとグルテンが形成され、網目状に絡み合う構造になっていると前述しました。
生地が切れるということは、この網目が破れてしまうということです。

えっ!生地が切れることってあるの?!
よくある勘違いは、お菓子のクッキー生地などと同じように扱ってしまうことです。
クッキー生地は何度もちぎって成形し直してもきれいに焼けます。
これと同じように扱ってしまうとパンは失敗します。
また、こねているつもりで、引きちぎっているということもあり得ます。

ひえー!!!
パン生地は、ひとまとまりにしながらこね、つるりとなめらかで弾力のあるこねあがりを目指しましょう。
5.材料が適切でない
パンはけっこうデリケートなものでして。
材料の配合が適切でないと、パンは膨らみません。
まずは正確な計量が重要です。
デジタルスケールで0.5~1g単位で正確に測りましょう。
また、材料の一部を置き換えしていませんか。
小麦粉の一部を全粒粉や米粉に換えた、水分の一部をヨーグルトに置き換えたら膨らまなかったというお悩みも聞いたことがあります。
それぞれの材料に合ったレシピを使うことが、成功のヒントです。

パンの独自のレシピアレンジは、キケン!経験談!
おすすめのデジタルツール
デジタルキッチンスケール 1g~3㎏ 1,180円(送料無料)
1gから計量でき、薄くて軽くていいですね。次々材料を追加していくときに便利な風袋引き機能もあるし、計量トレイ兼カバーまで付いているのがすばらしい!あと、LEDでブルーに光るのがカッコいいです^^
6.仕上げ(最終)発酵前の成形時にうまくとじられていない
仕上げ(最終)発酵でパンが膨らまない場合、成形時にうまくとじられていない可能性があります。
成形した際、生地同士の合わせ目をとじておかないと、発酵時にガスがもれて膨らみません。
表面にハリが出るように成形したら、合わせ目を指でつまんでしっかりとじましょう。
膨らまないパン生地をピザにリメイク
発酵時に膨らまずに、失敗したかなと思ったら、思考を切り替えてピザにリメイクしてしまうのもアイデアのひとつです!

こうなったら、パリッと焼けた生地と具材の香ばしい香り、とろりとしたチーズをとことん楽しんでやるぞ!

・生地
・ピザソース(ケチャップ、カレーソースもOK)
・お好みの具材
・とけるチーズ
・オリーブオイル
▶作り方
1 生地を天板にのるサイズにめん棒で薄くのばします。丸でも四角でもOKです。
2 ピザソースを全体に広げ、お好みの具材をのせます。
3 とけるチーズをかけ、オリーブオイルを回しかけます。
4 予熱をしたオーブン250℃で約15分間焼いてください。
ふっくらと膨らんだパンを焼こう
ふっくらと膨らんだ美味しいパンを焼くには、上手に発酵させるのがポイントです。
きちんと計量し、適正な温度や湿度を守ってイースト菌が活動できる環境を整えてあげましょう。
しっかりとこねるのも重要です。
グルテンが出て弾力とハリを感じられるまでこねると、ガスが入りやすくなり生地を持ち上げてくれます。

例え失敗しても、失敗から学べばいいんだからね!
何度か経験すると、生地の感触や温度で状態がわかるようになってきますよ。
失敗したと思っても、次はもっとうまくなってると信じて楽しくパン作りに挑戦してみてくださいね!

「パンを上手に発酵させるコツ」についてまとめるよ!
・イースト菌の活動には「糖分・温度・湿度」が必要
・イースト菌の活動の適温は30℃~40℃くらい
・イースト菌の活動の適した湿度は80℃程度
・よくこねるのがコツ
・こねる時に生地を切らない
・材料は正確に計る、独自の考えで置き換えない
・成形時に合わせ目をしっかりとじる
今回紹介したアイテムのほか、下記のお店では様々な製パンアイテムを取り扱っています。
材料や器具なども豊富に揃っているので、パン作りやお菓子作りにおすすめですよ!
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